学振の審査結果をどうやって分析するか。part2
こんにちは。Junです。
前回の記事では学振の選考方法と審査結果からわかることについてまとめました。
☟読んでいない方はぜひこちらもお読みください!
学振の審査結果から、以下のことが分かります。
・不採用者の中のおおよその順位
・審査員の平均値
・総合評価のTスコア
さらに、自分が申請した審査区分の
申請者数、採用内定者数、不採用者数も記載されています。
今回はこれらの数を用いて審査結果からは直接分からない
・審査区分における自分の順位
・採用内定者になるために必要だったTscore
をExcelで算出してみようと思います。
算出に当たりまして東工大の大上先生のスライドを参考にしました。
2014年のものになるので、やや変更点があると思いますがとても参考になります。
ちなみにSlideShareからPDF版をダウンロードできます。ぜひ。
~目次~
申請者Aさんをモデルに考えてみる
ここで申請者Aさんのケースをモデルに算出してみます。
Aさんが申請した審査区分において、
・申請者数:500人
・面接候補数:20人
・採用内定者数:90人
・不採用者数:390人
であり、AさんのTscoreは
・Tscore:2.987
であったとします。
採用内定者になるために必要だったTscoreを算出してみる
まずExcelで以下のように表を作ります。
Tscoreの部分には0.1刻みで1~5までの数値を入力しておきます。
Tscoreは、総合評価を平均3.0で標準偏差が0.6となるように補正した値
と定義されています。
したがって、TscoreがN(3.0, 0.6^2)の正規分布に従うと仮定すると
以下の数式でTscoreから上位何%なのか算出できます。
=(1-NORMDIST(Tscoreのセル,3,0.6,TRUE))*100
この数式を「上位から何%」のセルに入力します。
青文字の部分には左隣のTscoreのセルを選択しましょう。
次に上位から何番目か算出してみます。
「上位から何番目」のセルに以下の数式を入力します。
=申請者数*上位から何%のセル/100
今回は申請者500人と仮定しているので500と入力します。
まあ、単純な数式ですね。こんな感じです。
申請者Aさんの審査区分では採用内定者数は90人ですので
採用内定者になるためには上位から90番目に入る必要がありました。
つまり、Tscoreが3.5~3.6 必要だったということが分かりました。
ちなみに面接候補者数は20人ですので
面接候補者になるためには上位から110番目に入る必要がありました。
つまり、 Tscoreは3.4~3.5 必要だったことが分かりました。
自分の順位を算出してみる
AさんのTscoreは2.987でした。
先ほどと同様に表を作成し、自分のTscoreを入力します。
「何%」のセルに以下の式を入力します。
=(1-NORMDIST(Tscoreのセル,3,0.6,TRUE))*100
Aさんの場合は青文字の部分に2.987がはいります。
「何番目」のセルには以下の式を入力します。
=申請者数*上位から何%のセル/100
この表から、
Tscore2.987だったAさんは申請者500人中254番目であったことが分かりました。
Tscoreを用いた順位の算出方法は以上になります!
学振が不採用の場合は、半端なく落ち込みますが
来年に向けた分析は一応しておいた方がいいと思います。
そのための審査結果です。せっかくなので来年に生かしましょう。
そして、来年は採用者になれるように頑張りましょう泣
ここまで読んでくださりありがとうございました。
それではまた。
Jun
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☟2020年度の学振の変更点についてまとめた記事もあります。
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