学振を提出する時に注意すべき変更点は?(2020年度版)
こんにちは、Junです。
学振の申請書を提出しようと考えている大学院生の方々は、
そろそろ学内〆切なのではないでしょうか。
100名以上が回答している以下のアンケートを見てみると、
今週(5/10~5/16)が全国的に学内〆切の山場な感じがしますね。
学振の学内締切はいつ?大学によって割と幅あるよね...。
— どりあん (@pjlj) 2020年5月5日
今回は2020年度の学振申請書の変更点(DC1, 2)について 、
まとめておきます。
~目次~
募集要項を熟読のうえ申請書を作成してください。
2020年度に提出する2021年度採用分の募集要項の冒頭に、
このような記載があります。
もう一度。
「募集要項を一部変更していますので、熟読のうえ申請書を作成してください。」
と...。
私はこの熟読を怠ったがゆえに、提出直前に痛い目を見たので
提出を考えている人はもう一度読み直してみましょう。
特に、去年のフォーマットを知っているD1やD2が注意すべきだと思います。
去年のまんまだと思い込んでいると私みたいに痛い目を見ます...。
また、書籍やPDFなどを参考に申請書を書いている方も注意が必要かもしれません。
なぜなら、これら書籍やPDFは、新しかったとしても
昨年度までのフォーマットを参考に作成されているからです。
したがって、今年度提出する方は最後にもう一度、採用募集要項を熟読しましょう。
I. 審査方針の変更
☟以前の記事でも申請書の大きな変更点について触れました。
前回記事と重複しますので、
今年度の審査方針のみ参考程度に記載します。
[審査方針]
①学術の将来を担う優れた研究者となることが十分期待できること
②自身の研究課題設定に至る背景が示されており、かつその着想が優れていること。また、研究の方法にオリジナリティがあり、自身の研究課題の今後の展望が示されていること。
③研究を遂行する能力が優れていること。
赤字で示した部分が昨年と異なっている部分です。
昨年と今年の審査方針②と比較すると、
今年は、研究内容のオリジナリティや独創性を重視するような記載のされ方になっています。
また、昨年と今年の審査方針③を比較すると
研究遂行能力が示されているだけではなく、
優れていないといけないようです。
なんとなくですが、
審査方針②が大きく変更していることから
論文投稿などの業績がなくとも今後の研究課題が優れていれば
採用される可能性が去年よりも高いのではないか、
と、思ったりもします。
まあ、分かりませんけど。笑
II. 申請書フォーマットの変更
2.【現在までの研究状況】
2.【現在までの研究状況】は去年と変わりません。
しっかり1.5ページ分書きましょう。
3.【これからの研究計画】
3.【これからの研究計画】の項目では、
フォーマットが大きく変わっています。
昨年までは
(1) 研究の背景:0.5 ページ
(2) 研究目的・内容:1.0 ページ
(3) 研究の特色・独創的な点:0.5 ページ
(4) 研究計画:1 ページ
(5) 人権の保護及び法令等の遵守への対応:0.5 ページ
今年は
(1) 研究の背景:0.5 ページ
(2) 研究目的・内容:0.5 ページ
(3) 研究の特色・独創的な点:1.0 ページ
(4) 研究計画:1 ページ
(5) 人権の保護及び法令等の遵守への対応:0.5 ページ
...と、大きく変更されています。
このように審査方針の改定を受けて
フォーマットも変わっていますので注意する必要があります。
また、この様式の変更に関しては
研究目的・内容と研究計画で内容がかぶってしまう傾向にあり、
研究目的・内容の部分が少なくなった可能性もあるのかなと思いました。
さらに、
''(4) 研究計画''における記載指示が昨年から若干変更されています。
去年は以下のような指示でした。
申請時点から採用までの準備状況を踏まえ、DC1申請者は1~3年目、DC2申請者は1~2年目について、年次毎に記載してください。元の枠に収まっていれば、年次毎の配分は変更して構いません。
今年は以下のような指示に代わっています。
申請時点から採用までの準備状況を踏まえ、研究計画について記載してください。
申請書の枠内にも(1年目)という記載がなくなっています。
この変更点は、それほど気にしなくてもいいのかなと思います。
しいて言うなら、年次区切りで計画を立てる必要がなくなった、
ということくらいでしょうか。
4.【研究成果】→【研究遂行能力】
ここ、変更されていることに私は直前まで気づかなかったです。
様式変更がなかったので、
去年のコピペして一部修正し済まそうとしていたら、
指示が大きく変わっていたことに気づかされました。
(先生からこれでいいの?と指摘された...。)
項目名も違いますので、必然的に記載指示も変わっています。
去年は記載指示がほとんどなく、いわゆる業績を記載すればよかった項目でした。
しかし、今年は【研究遂行能力】という項目名に変更されています。
4.【研究遂行能力】研究を遂行する能力について、これまでの研究活動をふまえて述べてください。これまでの研究活動については網羅的に記述するのではなく、研究課題の実行可能性を説明する上で、その根拠となる文献等の主要なものを適宜引用して述べてください。本項目の作成に当たっては、当該文献等を同定するに十分な情報を記載してください。...
これも、審査方針の変更をうけて
申請者の研究遂行能力を比較する項目として爆誕したのでしょう。
指示にある通り、研究遂行能力について述べる必要があります。
業績を並べるだけでは不十分であるということだと思います。
しかし、業績を根拠として引用しながら述べる必要があると指示されています。
また、網羅的に記述するのではなく主要なものを、と指示があります。
研究遂行能力を示すのに関係のないことは載せるなよ、ということでしょうか。
これまで、その他の欄で業績欄を必死に埋めようとしていた勢は
どうなるのか。。
おそらく、研究遂行能力とうまく絡めれば問題ないと思いますが。
どちらにせよ、去年とは記載指示が大きく異なっているので、
注意して記入しましょう。
5.【研究者を志望する動機、目指す研究者像、自己長所等】→【研究者を志望する動機、目指す研究者像、アピールポイント等】
こちらの項目も若干指示が変わっています。
去年の指示の一部抜粋になります。
研究者としての資質、研究計画遂行能力を評価するために以下の事項をそれぞれ記入してください。
①研究者を志望する動機、目指す研究者像、自己長所等
②その他研究者としての資質、研究遂行能力を審査員が評価する上で、特に重要と思われる事項(特に優れた学業成績、受賞歴、飛び級入学、留学経験、特色ある学外活動など)
今年の指示は少しシンプルになりました。
研究者を志望する動機、目指す研究者像、アピールポイント等を記入してください。
指示は変わっていますが、
実際に私たちが記入すべき内容はほとんど変わりません。
存分に自己アピールしましょう!
☟以前学振の自己PRの書き方に関する記事を書いたので興味のある方はぜひ。
募集要項を熟読のうえ申請書を提出してください。
本記事では、学振申請書における昨年との変更点についてまとめました。
申請書を提出する前に、申請書の誤字脱字はもちろんですが
募集要項も確認するといいかもしれません。
☟学振のURLです。最後に確認しましょう。。。
学振提出の締め切り真っただ中ですが
最後まで頑張りましょう!
Jun
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